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| 小さい頃、祖父がブランコを押してくれた日の写真。 |
祖父はまだ、自分の状況を理解できる人だった。
2013年5月。
祖父と一緒に暮らしていた叔母が亡くなった。
それまで二人で暮らしていた祖父は、
一人では生活ができなくなり、介護施設に入ることになった。
祖父は約3年間、同じ施設にいた。
施設に入った頃は、
「少し認知症かな」という程度だった。
しかし3年の間に、祖父は私のことを忘れてしまった。
それでも私は、月に1回か2回、祖父に会いに行った。
行くときは必ず、195mlの紙パックのジュースを持っていく。
祖父はそれを両手でしっかり持って、
いつも美味しそうに飲んでいた。